ゼロ・グラビティ

もがき苦しみ、知恵を絞り、一か八かの賭けに出る。壮大なる宇宙のパワーに屈しないい、傲慢でしぶとい人間の生命力に驚かされた。ただし、これを主人公の人生再生に例える解釈は僕にはピンとこない。宇宙はただそこにあるだけ、人間が勝手に仕掛け、勝手に事故を起こし、そして勝手にビービー騒いでいる。この愚かな光景は、いつも夢と表裏一体サンドラ・ブロック演じるライアンが「宇宙なんて大嫌い!」と吐き捨てるシーン、これまた宇宙に失礼なセリフだが、ある意味、人間のエゴを代弁した名言かもしれない。新技術「ライトボックス」を駆使した圧倒的3D映像に関しては言わずもがな。